2010年03月 月間 見た聴いた読んだ。

tuna



  • #31「ラカンと美術読書会」...ラカン《無意識の形成物》+ ロークマーカー《現代美術と文化の死滅》(18:30/...19:10-22:00) 。 @池袋「立教大学・6号館」。
    • (途中から)美術家の糸崎さん《旧約聖書》を読み始めた。藤原えりみさんの新旧の著書。「流行通信」の頃からだったか、フリーライターの文章が急激に増えた。リライト、つぎはぎ、風評の引き写し。読めない文章。今書くことの意味がない。おたく。でも書くことはリライトのリライト。知識は広汎。宮崎「八紘一宇の塔」を教えてもらった。...『八紘之基柱(あめつちのもとはしら)/ 平和の塔』(1940) 日名子実三。@宮崎市平和台公園
    • 歴史の中の侵略行為。どこまでを犯罪とするのだろうか。日本の「朝鮮併合」は、外交関係のある国を侵略するというもので、これはまずい。謀略だった。しかし、ローマの侵略は「戦争機械」という文明の構造そのものだった。スペインのインカ滅亡。インカもピラミッドで血の犠牲を求めていた。これにらついて「百本の牛乳瓶のパフォーマンス」を行い、言ってみたら、怒られた。
    • 自分は自然主義的な身の丈主義を採らない。身の丈主義では金メダルは取れない。身の丈主義は、文明の中の野蛮で、ぬくぬくしながら野性を説くもので、御都合主義。野良猫もホームレスもあっという間に死んでしまうものだ。オルテガの大衆論もあるが、なにより、ソクラテスの自然的な態度の批判があるではないか。
    • 性的な変態は近代特有のものである可能性がある。アメリカのボンデージ・コミック。男性の中のアニマ:女性を縛っているように見える。分裂を物質化している。シーニュを、シニフィァアンとシニフィエに解体した近代。例えば、フロイト以降ヒステリーという現象が消えていったという事がある。教会の懺悔が精神分析に取って変わったと言える件。
    • 近代といっても長いので、宋の三大発明の頃が近代の始まりだろう。「子供を叩いてしつける」という問題が出てくる。しつけといっても日本と西洋では抑圧のレベルが違う。海外で飼い犬の様子を見てみればわかる。
    • 子供を叩いて仮想的に殺す。近くにいる大人をコピーさせる。シニフィアンに還元する。イニシエーション。大人に生まれ変わる。芸術家は完全に死なず、子供を継続して生きている。困った人たち。退行性を持っている。
    • 清水六兵衛 歴代展」千葉市美術館 (2004-05)。代毎にほんとうに変わる。「狩野元信」と「永徳」。隔世遺伝というのがある。おじいさんの作品としての孫。
    • アーティストは性的なモチーフを隠す。デュシャン《階段を降りる裸婦》。ロダンバルザック像》。クリムト。...隠しているよというポーズだ(糸崎さん)。
    • フロイトラカン。液体と固体。ラカンの方が古い。フロイト説。すべてはストレスであり、ゼロになったら人は死ぬ。科学者としてむき出しの真実を単純に言う。結論を急ぐとフロイトはいかがわしく感じる。アメリカのフロイト学派は学説を切り分ける。ラカンは切り分けない。前近代、一子相伝、秘伝の世界に押し戻す。空手の「大山倍達」なんかも、偉い人が死ぬと、分裂して、違う系列が出てくる。同じような古い世界。
    • ラカン協会の人には言わないことだが、基本的にあの人たちは文献学。自分の考えは述べない。現実に当てはめてどうか、果たしてラカンの言う三界があるのかなどには興味がない。
    • 例えば「朝青龍」には象徴界はないだろう。謝るという行為自体を理解できないのではないか。いや、人格自体ない人が多いのではないか。...人格自体が近代の産物。近代以前はエリートにしか人格はなかった(川上さん)。
    • 吉田松陰」は素読の時に額の汗を拭いて、公私の区別が無いとサディスティックなまでに殴られ教育された。明治維新前夜の壮絶な生き方と教育の抑圧には関係があるのでは。
    • 「鞭をひかえるものは、その子を愛していない」『旧約聖書箴言13章24節』。昔は親に殴られたが、今は子供を殴れない。動物を叩くのにも躊躇する。暴力の現れ方が変わってきている。ドメスティック・バイオレンスの問題とか。
    • ヘンリー・ダーガーの評価。少女たちを攻め殺して行く壮大な個人神話。実物を見てがっかり。印刷物を見た時には面白いと思った。アウトサイダーアートは存在しない。...実物を見てがっかりというのは逆にわからない(糸崎さん)。
    • 「国宝 土偶展」(2009) 素晴らしかった。小さいものの中に作る喜びがこめられていて。《愛玩》という鑑賞形式。後期になると《原芸術》が成立。社会の進展と抑圧の発生、芸術の発生の関連性。集合定着が始まると、例えば糞尿処理の問題が生じる。心理的なぶつかり合い。ローマの都市国家でも、乾いた土地に石のシェルターをつくりその中に入って生きる。抑圧の中でマナー、礼儀が生まれてくる。
    • 自分も岡本太郎『今日の芸術』は出てすぐ読んで“被爆”した世代だ。「富岡鉄斎」を仮想敵に「八の字文化論」を書いているが、自分が「八の字」になっちゃった。明記されていないが『痛ましき腕』は、「桂太郎」、「池田龍雄」が、読売新聞の「海藤日出男」に命じられモノクロで再制作したものに、岡本が彩色した再制作版。初期作品の3点は再制作版だ。人に作らせるのが悪いとは思わないが。
    • 「海藤日出男」というプロデューサーの存在が大きい。「岡本太郎」「工藤哲巳」「菅井汲」は、この人物が仕掛けて、人工的に作られたスターだ。「草月」とのことを書いた暴露小説(赤瀬川原平『反芸術アンパン』のことか?)もあった。岡本太郎の著作もアンカーやゴーストライターをたてたもので、自分で書いたものは『夜の会』の雑誌にあるもの位ではないか。『縄文土器論』もフランス時代のモースの研究所にいた日本人研究者のものだという証言がある。「アートスタディーズ」でやろうとしたが皆困るというのでやらなかった。
    • 岡本太郎ピカソを意識していたが、ピカソの、「性」を契機にした作品の膨大さと比較すると、岡本作品には「性」の要素は皆無。若い頃から不能者だったという証言がある。「岡本敏子」さんの文章にも不自然な点が多い。隠していることがある。
    • もともと西欧は「性」を描く伝統があり、東洋はそれほど強くない。インドの彫刻建築は、あれを見ながら修業して欲望を断念するというものらしいが。...キリスト教ではマリアの中に隠した。改革があって、いまのマドンナまで通じる。フェミニズム神学ではそういう説が立てられている(川上さん)。
    • ルターが若い頃塔に閉じこもって、苦行したというのは、やはり性的なことが原因だったんだろうか。...ルターは修道女と結婚して子供を沢山もうけている。修道僧は結婚してもいい、としたのが先か、手をつけたのが先か。ホモセクシャルといえばアウグスティヌスなんだけど、いま大問題になっているカソリック児童虐待は、...教皇は発言を取り消すことが出来ない。
    • ブログに書けないでいるが、今研究しているのは《原 - 帝国》という概念。作品のクオリティコントロールのための概念なんだが、情報化社会に出現した、グローバルな法秩序が《帝国》。アメリカのことではない。国民国家の境界が消える状況。国家の内政が分離しなくなる状況。コソボ紛争へのNATO介入の衝撃が大きかった。旧日本軍が中国に残してきた残存毒ガスの責任を追及される時代。...欧米の視線に同調して、セルフ・オリエンタリズムに乗っかることでグローバリズムに乗ってゆく。春画の白痴顔をした村上隆のスペルマ人形。中国人のニタニタ顔の絵画。インドでもアフリカでも。
    • 作家の寿命は5年。ひとネタ3年。自己模倣。他人の欲望にあわせるつらさもある。
    • 情報化社会では空間が広くなっている。立教の「丹下健三」さんの建物も、近代の一流であり、帝国の時代にはドバイの塔とか、コールハースの建物のように巨大化しイミテーション性が出てくる。
    • シュミレーショニズムのアーティストとしてのマドンナ。レディーガガの前では古典的にさえ見える。マドンナはプリンスのパクリだったが、文章やインタービューは素晴らしい。《イン・ベッド・ウィズ・マドンナ》《セックス》《エロチカ》あたりで頂点をむかえた。リチャード・プリンスなどは著作権の問題で活動制限されていった。
    • 近代の破産。欺瞞の顕在化。「具体」の「吉原治良」。自分の作品経歴では模倣の連鎖なのに、仲間の若手には独創性が大事だという。建前。欺瞞。「原子力発電」。廃棄物処理の方法が考え出されていないのに見切り発車。問題を先送り。その廃棄物をどうするかを考えたら、環境に優しく低コストなどというのは詐欺でしかない。破綻している。「物理学」。アメリカでは70年代に大規模実験施設の建造をやめている。経済的に挫折。「ビートたけし」の映画。ハリウッドに渡らなかった時点でアン・リー等に敗北。『ブラザー』以降は愚作。
    • パゾリーニ《サロ(ソドムの市)》とベトナム戦争、パンク、ラモーンズ。秩序の組み換えにはスカトロジーのカオスが効果的。見続けられなかった。
    • ソビエトの世間体アート。トヨタ問題。美術の教育について。エステ(造型性)についての批判との戦い。
  • 清水陽子「Bloom」展。 @渋谷「西武百貨店 渋谷店 B館 8階・オルタナティブスペース」。
    • 名古屋での大レリーフ(左右対)と年末の小さいレリーフ。映像作品の小さいバージョンが旧作。新作の中くらいのレリーフ2点。ガラスのドローイング4点。
    • 新作でいいのは「cell 04」。粒が立ち登って行くようなイメージ。清水さんの作品は大抵イメージ(ビジョン)に実作が追いついていない感じがする。¥210,000-。無理。/03/22 (Mon) 買い手決まった模様。
    • ガラスのドローイングは¥16,800-。これが手ごろなんだが、デパート価格。考え中。

  • 斎藤ちさと展。 @清澄白河「M7」。 
    • 初期フォトグラムのシリーズ。最新作のあがりたてプリントも見せていただく。若干年季の入ったフォトグラム作品もいいものが揃う。/「量子物理学」と「仏教」...「フォトグラム」...「米」→「クローバー」→「気泡」。いけばな。
  • 「リサイクルアートファニチャー展 2010」。 @清澄白河「深川ラボ」。
    • 小池晶子さんタンスハイツ。伊東直昭さんのスツール。横山玄太郎さんのお化け花入れ。など。/その後 追加作品あり。
  • 白濱雅也「キャベツ畑に捨てられて・再展示 / 新作ドローイング」展。 @清澄白河「深川いっぷく」。
    • 旧作群に、新作3点追加。ごぼう。落花生。アスパラガス。

〈見落とした〉:

    • 岩澤慶典 / 大森さやか / 河野里沙 / 設楽陸。若手ペインター4人展『感じる世界、紡ぎだす物語』。 @愛知 藤が丘・リニモ古戦場「ギャラリーМ」(-04/25)。★
  • boku - makuhari『スリープ・インサイダー』 @五反田「アトリエヘリコプター」。
    • 府川和生「不結実の世界」展。 @亀有「ギャラリー・バルコ」(-03/30)。
  • ぼっかめろん『月に浮かぶ海』 @阿佐ヶ谷「阿佐ヶ谷ロフト」ほか。 
      • 《2010/03 結》
  • 1.姫野紗雪 / 2.卯月朱美 / 3.栗鳥巣 / 4.宝生恋 / 5.御幸奈々。 @「西川口テアトルミュージック」。
  • 1.友坂麗 / 2.東条怜香 / 3.鮎川マリア / 4.浜野蘭 / 5.夢見ほのか / 6.澄川ロア。 @「新宿ニューアート」。...03/22 雪見紗弥(ビデオのタレントさん) 特別ゲスト。
  • 1景. 水野美香 (仙葉/沙羅/くろまめ/るり/ひろみ/PB) / 2景. 吉野サリー (矢沢/彩音) / 3景. 森下理音 (矢沢/水野/仙葉/彩音) / 4景. 仙葉由季 (彩音/吉野/PB) / 5景. 彩音しゅり(くろまめ/るり/ひろみ/PB) / 6景. 沙羅 (森下/吉野/くろまめ/るり/ひろみ) / 7景. 矢沢ようこ (水野/森下/くろまめ/るり/ひろみ/PB) /8景. フィナーレ(出演者全員) @「浅草ロック座」。

1.篠崎ひめ / 2.美咲遥 / 3.ひなぎく / 4.豊田せりか / 5.川村あいね / 6.桜庭彩。 @「DX 歌舞伎町」。

  • パラドックス定数『ブロウクン・コンソート』 @渋谷「スペース・エッジ」。
  • d'Teater(小松杏里)『銀幕迷宮 〜 キネマラビリンス』 @高円寺「明石スタジオ」(-03/22)。★ 
  • 自然生クラブ と クレアム(ベルギー)「サーカス & 田楽舞」 @日暮里「日暮里サニーホール」ほか。★
  • 中野成樹 + フランケンズ《スピードの中身》(ブレヒト・バーデン教育劇より) @根岸・本牧三渓園」ほか。
      • 《2010/03 中》
  • 1.徳永心 / 2.御幸奈々 / 3.多岐川美帆 / 4.愛 / 5.糸矢めい / 6.星川音々。 @新宿「TS-MUSIC」。
  • 1.沢尻心 / 2.夢見ほのか / 3.浜野蘭 / 4.白石美咲 / 5.みつやれん / 6.小向美奈子。 @京都「DX 東寺」。
  • 1.汐乃梓 / 2.鮎原かおり / 3.RiN / 4.友坂麗 / 5.匠悠那 / 6.牧瀬茜。 @船橋「若松劇場」。
  • 1.木城レナ / 2.綾瀬夏樹 / 3.吉田花 / 4.中谷あいみ / 5.チーム「Best Friend」...夏野かをり + 純名もも。 @天満「東洋ショー劇場」。 ※純名もも引退。
    • 「升井映理子 展」。 @名古屋 今池「カフェ・ピースニク」(03/05 - 03/22)。★
  • 指輪ホテル『キャンディーズ』 @日暮里「d - 倉庫」(-03/07)。 
      • 《2010/03 頭》
  • 1.星川音々 / 2.結城綾音 / 3.姫野紗雪 / 4.友坂麗 / 5.篠崎ひめ。 @栗橋「ライブシアター栗橋」。*名称変更。経営が変わったのか。★★★
  • 1.美月星美 / 2.マドンナ麗 / 3.白川理恵 / 4.五木麗菜 / 5.御幸奈々。金・土・日は 愛染恭子・コラァゲンはいごうまん(ワハハ本舗)出演。 @蕨「わらびミニ劇場」。*わらびミニ劇場2周年記念特別興行。
  • 1景. 西園寺瞳 (月城 / 草凪 / MAYA / 鈴木 / 翼 / 綾秦) / 2景. 綾秦クレハ (さやか / ななせ) / 3景. 翼裕香 (草凪 / 鈴木 / 西園寺 etc.) / 4景. MAYA / 5景. 草凪純 (月城 / 翼 / 綾秦 / さやか) / 6景. 鈴木千里 (MAYA / 西園寺 / ふゆこ etc.) / 7景. 月城まおら (さやか / ななせ / ふゆこ etc.) / 8景. フィナーレ (出演者全員)。 @田原町「浅草ロック座」。

〈しかもワンショット公演だった〉:

  • 「劇団クセックACT・結成30年にぎやかトーク」 @名古屋 高岳「アトリエ・ツバキハウス 2」。