「自選一行レビュー補遺」『サマーホリック'06 〜 恐怖劇場』


2006/07/07 (Fri) - 07/09 (Sun) 『サマーホリック'06 〜 恐怖劇場』 @横浜「ST-spot」。


(15:00-16:05/16:20-17:30_¥2,500-)

中野成樹+フランケンズ《ひまつぶし》。

早口、棒読み、間の悪さを意識的に再現。小じゃれた、というか、O・ヘンリーはだしの小癪なお話なのだが、まるでワイルダーメタフィクションでも書いている様に感じさせる。

劇団820製作所『izumi』(ネオ・リーディング風演出)。

古くからある地方都市の祟の昔話と、都市伝説「ノックさん」、幼馴染みの記憶などが巧みに構成された傑作。複雑化し過ぎた箇所もあると思うが、演出・俳優の演技ともに良い。泣きべそ顔の小柄な女優さん、いいね。

山縣家『ホームビデオ』。

本当のご一家だったんですね!“リビング・レジェンド”とは、正にその通り。ジネディーヌ・ジダンさまっ。...一見クールで、キレるイライラ青年風な山縣太一さん。素顔はけっこうゲラなのね。

ユルガリ『ユルガリサバス』。

ギャルの未来予想図を描いているんだと思うが、材料が無いのにもったいぶり過ぎ。お客にではなく演劇界の極小状況に媚びている様に見えてしまう。お客を目視するやりかたも間違っていると思う。片足ハイヒールでぎったんばっこん歩く女も、他所で何回見たことか。陳腐になりかけているイメージです。