束芋展『ヨロヨロン』


2006/07/23 (Sun) 束芋展『ヨロヨロン』(14:30-15:45 ¥1,000-) @品川「原美術館」。



開催期間 2006/06/03 (Sat) - 2006/08/27 (Sun)  夜間開場している日がお勧め。


若者のデートコース、原美術館
駅から遠い。梅雨時で大汗かく。木陰が気持ち悪ッ。
財団のお気に入りアニメーターが場違いにも「美術館」に作品展示。
典型的バカ・インスタレーションを展開。
「場違い」と「はた迷惑」と「中途半端」を芸にしたいらしい。


束芋を見る前に、河原温の『物置小屋の出来事』『浴室』を見るべきなのヨ。


『真夜中の海』...黒のなかに、生物のような波がつぎつぎ。真横と上からみる。
『公衆便女』...三面の遠近ですぼんでゆく壁に投影される便所人間模様アニメ。
『ギニョラマ』...外光では見えない作品。夜間のみ見られる。サギだね。
『にっぽんの台所』...旧作。歪んだミニチュアの日本間を覗く。奥のモニターでアニメ。
ほか、旧作数点とイラスト。


日曜の午後。だーらだら説明を続ける学芸員。展示室の狭い通路で大渋滞。
ヨーロッパの天井が高くて広い美術館でやんなそういうことは。
四畳半くらいの所に人を集めて店開きするんじゃねーよ。


見るだけで4〜5分かかる上映作品。しかも展開やオチみたいなものがある。
そんなものを群集にさらして、ちゃんと見られる訳がないだろうが。
本来なら、席や時間を管理して(予約とか番号札とかで)、視点と時間を確保させるという作業が必要。
入れ替え無し制ならば、見る角度をフリーに設定しなければならないはず。


美術の何がいいかというと、数秒間でもサクッと見れること。イメージと知識は閃光なのさ。


そういう美点をこいつら台無しにしやがって、見世物小屋の「日本一の大板血」みたいなことをやりたいらしい。


また、館内に見る順番の指示がとくにない。他の作家の作品も建物の端っこに作りこんであるなかに展示してあるので紛らわしい。「原美術館」ウザ。


インタービュウを読むと、わざと見づらくしてあるらしい。観客にストレスを与えようという意図があるのだ。不精なだけみたいな気もするが。
図版も品切れにして、送料追加で売っているのも意図的らしいぞ。


見ずらい作品といったら、デュシャンの晩年の覗き窓の作品もあるし、岐阜の公園全体を作品化した荒川修作さんの例もある。
ランドアートなら、海外の山奥とか、砂漠に作品を作るという例もある。
見づらいのなら、原美術館での展示じたい、ゆくのが面倒だし、けっこうお腹いっぱいの面もあるよ。デートする妙なカプールとかジャマだし。ミッフィうざ。


そんなら、服装コードをつけてもいいし。
招待状が必要にするとか。
ミクシィみたいに、誰かの紹介がないと見られないとか。
とんでもない時間帯だけオープンしているとか。
いろいろあるよ。


なんにも深く考えていないと思う。やりやすいことだけ手を抜いたみたいな。


外側にこだわると、中身は薄くなってゆくみたいなのは、絶対法則ですな。
「大板血」の駄洒落も、結構いいところ突いているのよ。逆に、中身があってはいけないのかもね。あ、アニメーションの技術としてはつたないところは無いですよ。


「ヨロヨロン」。これも何にも言っていない。ただの言葉遊びであって、対応する現実がない。
芋束。じやなくて束芋。世論とあんたに何の関係がある。