「自選一行レビュー補遺」AND『東京OZ月光』

kanban



2006/09/12 (Tue) - 09/13 (Wed)  劇団AND『東京OZ月光』  @新宿三丁目新宿御苑前「タイニィアリス」。※#10 アリスフェスティバル2006 第三弾。


(18:00-19:45_¥1,500-)


こういう設定で事件が起きて...という全体像より個々の場面に感覚的に驚く。性と死と暴力と差別。鋭利な残酷さ。訳の分からない対話(対話にならない対話)。詩の様な台詞を吐きつつ痙攣する主宰カメイケン氏。「静かな演劇」の影響を全く受けていない独自の演劇。ぽっちゃり目で可愛い女優を傭するのも魅力(今回はふたりも)。


(20:00-21:55_¥1,500-)


二夜目。昨日は頭の30分欠けてました。
改めて見ると、現代詩の作者が戯曲を書くとこうなる、といった感じ。創作「少女語」がいい。「さびしがち」。謎めいたシーンが多い(音楽がプツッと止まったり、暗い中で何かしていたり)。場を一人で維持するタイプの役者を集めている。
ただ、楽はとっちらかった細部が整理されていた。初日の方がよりキマッていた。透いていたが客席の反応はより良かった(楽はベタなギャグにも反応なかった)。立ち位置はラフに決めているようだ。大分変わっていた。...そうそう、よかった台詞が消えていた。
いやいや、やはり「青年団」系の、彼らと同世代の人間のもっともらしい芝居と比較すると、この個性はわたしには嬉しい。...たぶん、ゲイカルチャーの上澄みをうまくとりいれているような感じがする。なにがどうだということは無いですが。