「だんじり文化圏」を瞥見する(その一)。

tsunoda2007-10-07



だんじり(檀尻?)」。総檜造りで、彫刻が施された「地車」をひっぱり、速度をつけて走らせる。カーブ、曲がり角でストップをかけ、人力で遠心力を殺しつつ方向転換させる。
太鼓、笛の奏者、指揮者(大工方)は「地車」に乗っかっている。号令一下、ダッシュで速力を上げてみんなで走り出す。それにつれて鳴り物伴奏(?)も変化。

起源は、お神楽の獅子頭を乗せる台とのこと。いつの頃からか、太鼓の叩き手を乗せて市中を回るようになった。
いろいろ書かれているが、発祥がどこで、どういう謂れがあるのかははっきりしていない(岸和田ではないらしい)。人が乗るのだから、カミが降りてくる「御輿」とは違うのだろう。
見た限りでは、町火消し、鳶職の文化の影響がある。最高潮に速度をあげた時の音は、火事の半鐘を連想させる。

安部公房ではないが、これは、近畿地方の、共同体の結束を強めて、年々更新させる巧妙な文化装置だ。
保守勢力は、だんじりの様な、負担が大きく、重い責任のある祭礼を普及させた方が、旧社会秩序の復活なり維持には、実績はあがると思う。
企業社会の儲けには全くつながりませんがのう。

私は勘弁願いたい。泉州に生まれたらグレていたと思う。

今回は、なんばの近くに泊って、地下鉄御堂筋線で「天王寺」まで南下。そこでJR阪和線に乗り換えて、「久米田」「東岸和田」まで、何回か通って様子を見てきました。