2009年02月 月間 見た聴いた読んだ。

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  • 「エコエコプロジェクト」展。 @清澄白河「深川ラボ」。
    • 田嶋奈保子さんのメインのモチーフの小品。彦坂尚嘉さんの百キンで買った材料で作った小品を予約。「ローアートの世界」というが、ハイアートは高額すぎて買えない。

  • 007. Les Miroirs(レ・ミロワール 鏡)“L'ange(ランジュ 天使)”...『箱庭』/『震える砂塵』(14:00-14:35/-16:00_¥2,500-) @阿佐ヶ谷「シアター・シャイン」。杉並区阿佐ヶ谷南1-15-15。
    • 『震える砂塵』。語り口、演技が効果的に嵌っているとは思わないが、18世紀フランス風の擬古典的な恋愛譚・幽冥綺譚を淡々とやっているのに正直驚き。宝塚的なものをふくらませたのか、萩尾望都周辺の少女漫画の影響か。主宰の眉の演技も決まっておる。...そうそう。中空から声だけが聞こえるというイマジネーションは凄いんじゃないでしょうか。ラテン世界の昔の芸術とか芸能のニオイがする。とんでもないモトネタがありそうだが。

  • 006. 月猿人(ムーンサルト)『ツェペシュ』(19:35-21:06_¥2,000-) @参宮橋「シアター・トランスミッション」。
    • セクシャルなニュアンスを忌避してる感じ。無理やり登場させている感じ。魔女の後継者みたいなイメージは独創に近いと思うが、生かせていない。あの三人はあんまり動かすことはない。無関係な二つの物語がクライマックスでピタッと交錯する。そういう格好良さを目指していると思うが、御都合主義の土台に、そんなに綺麗な花が咲くことはない。むしろ紋切り型をもそっと研究したほうがいい。
  • 中尾彰(なかお・しょう)」展。...併設の所蔵画展『油彩画』。 @中村橋「練馬区立美術館」。 
    • 児童画家、詩人でもある。色の濁ったマチスという感じでガックリくる。けれども、戦争中の『残塁』『はんや風景』といった作品はいいんじゃないでしょうか。
    • 鳥海青児作品3点。アルジェリアの風景とメキシコ人の晩年の絵。あと一点紀州の風景画。画面のつくり。何でこうなっているのか、考えが及ばない。

  • 「工房 集とその仲間たち」展。 @浅草橋「マキイマサル・ファインアーツ」。※台東区浅草橋1-7-7(ビルの1階と2階)。最終日前後。
    • 社会福祉法人みぬま福祉会・川口太陽の家「工房 集(しゅう)」※川口市木曽呂1445。...浦和東駅より徒歩15分。知的障害者による造形創作アトリエ。/ここに通う造形作家の作品展示と販売。2階の折鶴、チラシ裏紙に描いた作品の展示が圧巻(大倉史子ほか)。/ステンドグラスの手法を応用したガラス作品を作る作家の作品がトレードマークらしい(伊藤裕作品)。/木工作家が多いか。テキスタイルも。マーカーの滲みによる作品。謎の箱。佐々木華枝さんのワンポイントのデザイン的な絵とか。渡邊あやさんの厚塗の油絵とか。

  • 005. 「深瀬でくまわし」(12:50-13:05/.../13:15-13:42/13:45-14:18/... ¥0-) @石川県白山市 石川線 道法寺/曽谷「深瀬でくまわし保存会館(深瀬新町公民館)」。...歩きなら「曽谷」駅からの方が10分程度近い。「道法寺」駅は自動車のロータリーがある(徒歩30分位か)。あるいは地元では「道法寺」の方が通りがいいのか。
    • 「三番叟(源氏烏帽子折・初段を改変)」「源氏烏帽子折・二段」「同・三段」「同・四段」を上演。石川線の駅までが読めないのと、天気が悪くなってきたので最後の段は見なかった。
    • 人の背丈と同じ高さの舞台。横木に幕が吊ってあるという構造か。語りに合わせ、向こう側で木偶人形(案山子状の人形)を担ぐ様にして足踏みして揺らす。浄瑠璃、実際はやや単純化して(からっとしているが)御詠歌の節回し的な朗誦に。人形は手が動いたりしないが顔は精巧。大きさの秩序があるのかないのか。義経は子供みたいに華奢。お姫様の方が大きい。動きについては登場人物の男女差をはっきりだしている。装置も抱えられる程度のものと、小道具しかないが、芸が細かい。沢山の飴玉を客の桟敷にむかって投入れる等の演出もあり。大太鼓の音で締める。
    • 仙台の「歴民マチゲキ」で実演を見た東北人形浄瑠璃は『傾城阿波の鳴門』(明和年間)だった。あちらは今で言う「マペット」。手が可動する。一方こちらは「近松」の初期の頃の外題だから歴史の古さがうかがえる。人形も案山子型。どこも可動部分が無いからこそか。対話劇というよりも場面ごと全部デュオの舞踊の様な感じ。神社絡みでない純粋な娯楽なので愛嬌があるというか。原型をいじらないまま時代が進んで、やや矛盾する演出が入ってきて味になっているのかも。
    • 発祥としては、江戸時代に旅回りの一座が雪に降込められて冬の間に住民に教えたものであるとか。近松浄瑠璃が半分土着化。伝統芸能の様に継承される。1975年。ダム水没のため住民たちの集団移住にともない山裾の平地に移りそこで継続。
    • やはり後継者不足に苦しんでいるとか。その関係で「北國新聞」に直前に記事が出た模様で、会場満杯。取材陣も入る。客層は、子供からかなり高齢のお婆さんまで、役員さんの話の最中とか、会場の端っこで勝手に話し込んで盛り上がる様子も。壁に代々の会長やメンバーの写真がずらりと並んでいる。





  • 米田文(よねだ・ぶん)「怪獣箸置き」ほか。 @金沢「九谷焼黒龍堂」。...米田和(母)・スズキサト(長娘)・米田文(次娘)。

  • 004. ストリップ 1.片瀬永遠(はるか)solo/2.さくら av & tuch & pola/3.七雪ニコ tuch & pola。(...19:11-/20:30-20:56_¥4,000+¥2,000-)。 @石川県加賀市 山代温泉...陶芸の小径・春日神社下「山代劇場」。
    • 昨年突如復活した温泉街のストリップ劇場 (2003年12月閉館以来)。かなり大きな空間。吹き抜け天井。売店に売り子の女性。照明ブースが二階。ホテル用の良い作りの椅子ずらり。長いデベソ。本物の劇場を改造したのかも知れない。19時開演時は10人位。2巡目20:30前後には八割方埋まる。/片瀬ハルカさんもっと若い時見た印象ではパキパキした中性的な感じだったが(笑顔変らない)、グラマラス、フェロモンタイプ、時間かけたじっくりベッドに変貌(黒髪、下半身のがっしりした筋肉)。ダンスは中国の古典舞踊とカンフー的なもの混在させた感じ。きっとした顔。かなり体力使うみたい。ベッドでは中島みゆきの曲使用。/さくら。着エロのDVDのタレントさんか。小柄でロリロリした感じを演出(トランジスタグラマーのお姉さんだが)。お尻がピンと張っている。カウボーイルックのチアガール風。ボンジョヴィの曲ほか。遠くから前に転がって来るベッド。/七雪ニコさん周年記念。左踵痛めて黒いレースのカバー。金髪ショートボブにファニーフェイス。口を尖らす。猫顔。赤とブルーのレースの衣装他。選曲勝負。ブルーハーツ清志郎ボ・ガンボス(「さかなごっこ」!)、PUFFY奥田民生)。余白の多い踊り。/なかなか濃い3人。


  • 003. 「世界のドキュメンタリー 2008」# 01「ドキュメンタリー撮影論 # 01 〜 小川紳介と小川プロダクションの方法」追加...番外上映『現認報告書 〜 羽田闘争の記録』(1967)...後半だけ立ち見。末尾部破損。//今回の最終講義 大津幸四郎さん(撮影)(...19:31-20:10//20:25-22:20...)。 @京橋「映画美学校・第一試写室」。
    • 『現認報告書』...学生運動家から死者を出した1967年の第一次羽田闘争の後。一面的ながら、第二次羽田闘争の外側からの生々しい記録。新左翼の若き運動家たちの思考や発言の「型」が興味深い。結局のところ「山崎博昭君」の死を、仲間であるこの某セクトメンバーは、ことごとく貪り続けたんだと思う。死人の上に立脚した闘争は、人を殺してゆくわなあ。
    • 小川紳介」と成田「条件派」農民との間には亀裂、壁が出来てしまった(作ってしまった)。これは確かにそうだ。「死角」を自分で作ってしまっている。観客は条件派の人たちの生活や意見や顔とも、絶対に接することが出来なくなってしまった。「疎外者」を自ら作り出す記録映画。過激派に引き摺られている。
    • 土本典昭」は水俣病原告団「訴訟派」「一任派」ともに隔てなく接していたという。これが、状況が大転換してきたときに効いた。
  • 横山玄太郎「器のおもちゃ箱」展。 @六本木「ギャラリー・ミタテ」。...ギリシャ大使館横。雑貨展と並んで。値段手頃よりやや高め位。雫が垂れるような形の背の高い花瓶が面白い。/バックパッカーなのかお洒落なのか待ち合わせていたらしい若い連中がリュックサックを積み上げてたむろ。声高におしゃべり。店員、完全無視で買い物のきっかけ無し。表示も良くわからない。

  • 002. 黒テント『イスメネ・控室・地下鉄 〜 終らない終わりについての三章』(19:00-20:11/20:20-21:42_¥3,500-) @牛込神楽坂「theatre iwato」。
    • 佐藤信 御大デビュー作・初の連続上演。結構ハイブロウで、ボルヒェルトみたいな感じでは実感として立ち上がってこない。デザインワークとしての演劇。不条理・シュールな“侵食される日常”のイメージに統一されているけど、いろんな事をホームドラマ的に矮小化している、といったら怒られるか。ギリシャ悲劇の直中に入り込んで来るコーラの補充員の兄ちゃん。地下鉄の中でプロレスにふける夫婦は面白いと思うが、俳優の台詞術や演技への難易度を高くしてあるのはどうなんでしょう。作を見るより米田圭亮、足立昌弥、植田愛子、山下順子、河内哲二郎、山本健治、滝本直子といった役者を見る企画か。

  • 001. 「世界のドキュメンタリー 2008」# 03「ドキュメンタリー撮影論 # 03 〜 佐藤真の方法」...『まひるのほし』(1998) 98min (13:03-14:36)//『表現という快楽』(2001) 43min (14:50-15:34)//『花子』(2001) 60min 16mmVer.(15:50-16:47)。 @京橋「映画美学校・第一試写室」。
    • まひるのほし』...西宮市「あとりえすずかけ」の舛次崇(しゅうじ・たかし:シュウちゃん)。平塚市「工房 絵(かい)」の西尾繁(にしお・しげる:しげちゃん)。信楽市「信楽青年寮・造形物研究所」伊藤喜彦(いとう・よしひこ:よしひこさん)。三人を中心に、造形にとりくむ知的障害者たちの、制作、活動、生活、施設の模様を描く。自殺したらしい、しげちゃんの母親のエピソードが最後に。
    • 『表現という快楽』...展覧会のための動くカタログ。知的障害のある作家も含めて10人の紹介。小幡正雄(ダンボール絵画)/嶋本昭三(「女拓」ほか)/八島孝一(ちいさいガラクタ組み立て)/ムラギしマナヴ(駄菓子屋風オブジェ/様々な引用ペインティング)/小林隆哉(クレヨン塗りつぶし)/下田修司(虹色絵画)/木伏大助(映画ポスターのマーカー絵)/米田文(うずまき珊瑚陶芸)...現在は、彩色陶芸と紙芝居パフォーマンスなど。/謝琳(青く染色した多量人毛インスタレーション)...現在は「ケーキアート」。/友原康博(サインペンの字で埋める)。
    • 『花子』...京都の、やはり造形に取り組む知的障害のある女性とその家族(父母と姉)の生活、家族模様を描く。一つだけの真実・価値のゆらぎ、うねりというテーマが、作為を感じさせないで構成されていた。姉が家から独立したらしき前後の構成なんか、とてもいいんじゃないでしょうか。ひとつの代表作。
    • 大津幸四郎さん講義。...『花子』でのビデオ映像をフィルムそっくりに仕上げる実験。ソビエト連邦崩壊の頃から顕在化する、一つだけの真実のドグマ化、揺らぎ。
      • アテネ・フランセ」の「松本正道」さん。顔と名前一致。フランス政府から勲章が送られた。



〈見落とした〉:

  • リミニ・プロトコルカール・マルクス 資本論 第一巻》 @西巣鴨「にしすがも創造舎」。※フェスティバル・ト−キョー開幕。
  • 龍昇企画『風景の没落』 @牛込神楽坂「theatre iwato」。 
  • 千年王國『愛するものを失うという世界共通の悲しみについての物語』 @札幌 琴似「コンカリーニョ」。
      • 《2009/02 結》...02/24 (Tue) 京都「DX 東寺」ガサ入れ。観客一名も捕まる。所属ダンサーさんのサーキット興行ではなかったのかな。■
  • 1.柏木もえ/2.金城ちさと/3.鏡乃有栖/4.結奈美子/5.榎本らん/6.純名もも。 @新宿 歌舞伎町「TS-MUSIC」。
  • 1.豊田せりか/2.友坂麗/3.TAKAKO/4.林泉水/5.桜庭彩/6.大空あすか。 @川崎 南町「川崎ロック座」。
  • 1.南ももか/2.夏目りょう/3.黒崎優/4.長谷川凛/5.灘ジュン。 @仙台 国分町「仙台ロック」。
  • 劇団AND『炎天下くらいハレとケ』 @札幌 中島公園「扇谷記念シアター ZOO」。★
  • 中野成樹 + フランケンズ《44 マクベス》 @日暮里「d-倉庫」。
  • Ort-d.d(棚川寛子)『Rock - a - bye, baby』 @西巣鴨「にしすがも創造舎」。※無料・要予約。
  • オペラシアター こんにゃく座(鄭義信 オリジナル台本)オペラ『ネズミの涙』 @三軒茶屋世田谷パブリックシアター」。
      • 《2009/02 中》
  • 1.宮内りょうこ/2.永瀬ゆら/3.華野るる/4.雛形ひろ子/5.川中理紗子/6.篠崎ひめ/7.西野さゆき。 @新宿「TS-MUSIC」。
  • 1.綾瀬ナナ/2.葉山瑠菜/3.愛野梨華/4.白雪恋叶/5.卯月朱美/6.HIKARU。 @京成船橋「若松劇場」。
  • 1.七海亜央/2.森口美希/3.天羽夏月/4.汐乃梓/5.星川音々/6.詩田笑子。 @渋谷 百軒店「渋谷道頓堀劇場」。
      • 《2009/02 頭》...西高東低。
  • 1.篠崎ひめ/2.黒崎優/3.綾瀬夏樹/4.星川音々/5.国府田ひとみ/6.黒沢愛。 @大阪 天神橋筋六丁目「東洋ショー劇場」。
  • 1景.浜野蘭(伊沢/月川/友坂/西園寺/華媚/ヨシミ)/2景.かんな(矢崎/友坂)/3景.月川ひとみ(エリ/ヒトミ)/4景.矢崎茜(華媚/ヨシミ/エリ/ヒトミ)/5景.友坂麗(伊沢/西園寺/華媚/ヨシミ)/6景.西園寺瞳(月川/かんな)/7景.伊沢千夏(矢崎/浜野/月川/かんな/エリ/ヒトミ)/8景.フィナーレ(全員)。 @田原町・浅草「浅草ロック座」。
  • Team Pretty Ver.4...仙葉由季/吉野サリー/成瀬美穂/羽田夕夏/安藤アゲハ/矢島愛美。 @京都「DX 東寺」。★
  • 1.片瀬永遠/2.KAERA/3.卯月朱美/4.HIKARU。 @福井 あわら湯の町「芦原ミュージック劇場」。

〈しかもワンショット公演だった〉:

  • かえる目(2nd)『惑星』リリースライヴ。 @千駄ヶ谷「ループライン」。 
  • ベビー・ピー Live Vol.1「ごった煮」。 @京都「京都大学吉田寮・食堂」。 
  • #02 日本ラカン協会《エクリ》読書会。...《盗まれた手紙》についてのゼミナール。 @神田「専修大学・神田校舎」。 
  • みやしろ演劇パーティ『アラル海』第一回通し上演・勉強会【初演】。 @宮代町「和戸公民館」。★
  • マヘル・シャラル・ハシュ・バズ/小さいテレーズ/葉っぱの裏シスターズ/ほか。 @東高円寺「UFOクラブ」。
  • 満塁鳥王一座『女中たちのボレロ』 @いわき「アリオス」。※いわき公演はワンショットだけ。福島。仙台。東京と巡回。 
  • 「マンスリーワンコインシアター」Critical Creation "Souvenir - Episode 2" @八尾市久宝寺口「未知座小劇場」。
  • 「土取利行 × 山内桂 Duo Improvisation 〜 呼起の黄金率動」 @浦和「埼玉会館・小ホール」。*
  • 「メモリアル・ナナオ・ナイト」 @仙台 錦町「火星の庭」。
  • 今貂子 + 綺羅座 舞踏公演『鯉つかみ』 @京都「五條楽園 歌舞練場」。
    • 「東二口文弥まつり」 @石川県白山市「東二口歴史民俗資料館」※手取湖北側・鷲走ヶ岳東山麓
  • 喜多尾浩代『ザラメ色』 @新小岩新小岩 ZAZA」。
  • 「Bottomless 井戸に記憶される月 # 04」第二部:首くくり栲象 + 川村浪子『装いせよ、死者は心優しく降りしきる』 @王子神谷「シアター・バビロンの川のほとりにて」。※デュオ最終公演。